運命‐サダメ‐
『なんかね、今日ニュースでやっている殺された人、千夏ちゃんの時の犯人らしいのよ。
それで、結局捕まえることが出来なかったって謝りたいらしいのよ』
「え?謝り?」
その言葉を聞いたとたん、私も彼も拍子抜けした。
色んなことを考えたけど、今回の事件についてではないらしい。
「別に、謝られても困るんだけどな……」
私は、ため息混じりに言った。
謝ったところで捕まる訳でもないし、姉が帰って来る訳でもない。