運命‐サダメ‐
案の定、今度はストレートに聞いて来た。
そのことを聞いているんだと、分かっていた。
だけど、答えたくない。
出来ることなら、話したくない。
かと言って、上手く嘘を吐くことなんて出来ない。
だから、黙っていることしか出来ない。
「まさか、両親まで何かあったのか?」
黙っていれば、そう考えるのは当たり前のことだ。
その上、私の体は正直にビクッと震えてしまった。
これでは、肯定しているようなものじゃないか。