青空ファンファーレ
病院への道のり、僕は本屋によった。リョウちゃんから欲しいと言われてた雑誌がある。

病院にも売店があるのだけど、リョウちゃんの為に何か出来る事があったほうがいいと思った。

駅前の本屋はとても広く、頼まれた雑誌がなかなかみつけられない。

やっと最後の一冊を見つけたとき、後ろのほうでドシャッと音がした。

振り返ると小さな男の子が本を崩してしまったようで、青ざめた顔をしてたっている。

なにやってんの!お母さんらしき人が大きな声を出しながら本を拾いはじめた。

男の子は泣いている。

見ているのが辛かったので、すぐに立ち去ろうとした。

けど、やめた。僕は手に持っていた本を置いて、拾うのを手伝った。

誰かの為に何かを。少しずつゆっくりと。
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