あなたの手と薔薇の香りに癒されて
まるでアルコールを飲んだかのように身体が火照り
脳内はすべての思考を手放し蕩けていく

スーと眠りに誘い込まれそうになる瞬間
さきほどより少し温かめのシャワーに
脳が覚醒され眼を開ける

眼の前には彼の琥珀のような瞳
吸い込まれそうになりふたたび眼を閉じると
唇に柔らかく熱い感触

彼からのくちづけ

「今、かるくいきそうだっただろ…!」

「そんなこと、ない…」

濡れた髪を手際よくアップに纏める彼の指先

慣れた様に私の手をひき奥のバスルームに誘う
バスタブに勢いよくお湯を出すと
バブルバスに薔薇の花びらが浮かぶ

いったい今までに何人の女がここを訪れたのだろう?




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