社長と刺激的な生活


食事を終えた頃に要が、


「あっ、そう言えば……あの荷物、何だ?」


「ん?……荷物?」


「ベッドの上にあった小包」


「あっ!!そうだった、忘れてたよ。今日、店に届いたの」


「店に?」


「そう。田中さんって人、知ってる?」


「田中?……ん~…田中なんて良くある名前だしな…アイツかなぁ?」


「そう……」


「中身は小さな壁掛けの絵だったから、寝室に飾っといた」


「ん、ありがとう」


私は食後のコーヒーを淹れにキッチンへ。


「なぁ、土産は何がいい?やっぱり化粧品か調味料か?」


「う~ん、そうねぇ。菊花茶やサンファ茶とかもいいなぁ…」


「お茶か……分かった。沢田と探してみるよ」


「ん!!ありがとう。はい、どうぞ」


要にエスプレッソを出して、後片付けを。


「コレ飲み終わったら先にシャワー浴びるな?」


「うん」


要は相変わらず優雅にコーヒーを口にして、


視線が絡む私に優しく微笑んだ。


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