社長と刺激的な生活
いつも通り、午前中はランチの準備。
ランチタイムが終わり店内が空くと、事務所で帳簿の管理を。
机の上には領収書や請求書を広げて…。
フゥ~あともう少しでキリがつきそうだわ。
私はひと息入れようと店内へ。
バリスタの丸山さんにカプチーノをお願いして…。
接客から戻った木村さんが声を掛けて来た。
「あ、オーナー。あそこ、あそこ!!」
木村さんの指差す先に目を向けると、
ん?……ッん!!!
「あっ……昨日のお客様?」
「はい!!今日もいらっしゃたんですよ~」
木村さんの目にハートが浮かび上がっている。
彼は昨日同様、雑誌を見ながらコーヒーを口にしていた。
驚くことに……翌日も更に翌日も。
彼は毎日のように店へ来店するようになった。
私が事務業務に追われ、
接客は木村さんと丸山さんに任せっきりだったけど、
毎日のように木村さんから彼の話は聞いていた。
服装やヘアースタイル、読んでいる雑誌の銘柄まで。