社長と刺激的な生活


すると、


「お姉さん?カ・フェ・オ・レ」


「あっ、はいっ」


硬直した身体が一瞬で動き始める。


今の何だったの?


“カナ兄”って誰?


疑問に思いながらも足はカウンターへ急いだ。


「丸山さんカフェオレ1つ」


「はい」


丸山さんにオーダーを出して、


私はトレイを握りしめたまま立ち尽くした。


「オーナー?オーナー?どうかしたんですか?」


「へ?」


背中をポンと叩かれ振り返ると木村さん。


トイレから戻って来たようだ。


「木村さん、4番テーブルにカフェオレをお願い」


「はい」


「私、事務所にいるわね?」


「は~い」


私はエプロンを外し、事務所へと向かった。


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