社長と刺激的な生活
「要様には申し上げ難いですが、先週、月のものがあったようにも思いますし…」
「え?」
「こればかりは医師では無いので、何とも…」
「1つ聞くが、その……何だ?妊娠してて生理が来たと?」
「いえ、それは分かりかねますが、ご懐妊されていれば生理はございません。ただ、稀にご懐妊後にご出血される方もいらっしゃいますので…」
「へ?それって…流産ってことか?」
「まぁ、そうとも限りませんが…杏花様のご様子からして、なるべく早めにお医者様に診て頂いた方が…」
「ッ!!!何てことだ……」
俺は何故、気付いてやれなかった?
仕事が忙しいのは今始まった事じゃない。
それを理由に杏花を放っておいたのは俺だ。
杏花の身に何かあったら、俺のせいだ。
俺は村岡を自宅へ帰し、
杏花のいる寝室へと向かった。
蒼白い顔の杏花の頬を撫で…
「杏花……すまない…」
俺は心の底から謝罪の言葉を口にした。