社長と刺激的な生活
「社長!!お止め下さい。お怪我を「煩い!!分かってる」
止めに入る沢田を振り切って
「分かってる……こんな事をしてもどうにもならない事くらい」
「申し訳ありません」
沢田は俺の右手にハンカチを結んだ。
「悪い。少し頭を冷やす」
「………はい」
俺は部屋を出て、上階の自宅へと向かった。
玄関を開けると、血相を変えた村岡が。
「要様……」
涙目で俺を見ている。
「聞いたのか?聡に…」
「はい」
「そうか……」
俺は心配そうに見つめる村岡をリビングに残し、寝室へと。
寝室はいつもと変わらない風景。
俺はドレッサーの前に立って
今朝、ここで彼女を抱きしめた事を思い出す。
杏花―――――――。