社長と刺激的な生活
それから4日――――。
何の変化も無く、時間だけが過ぎ去った。
報告も連絡も何もない事に苛立ち始め、
俺は自ら、何か手がかりがあるんじゃないかと
沢田を連れ、自宅を探す事にした。
「沢田」
「はい」
「相手は大物だ。汚い手を使うに決まってる」
「はい」
「なのに、脅迫の1つも寄こさない」
「………」
「変だと思わないか?」
「はい、私もその点が腑に落ちません」
「………だよな」
「目的は……やはり、後継者の座でしょうか?」
「恐らく」
「でしたら、杏花様の身の安全は確保されておりますね」
「はっ?どういう事だ?」
「そうですねぇ……杏花様を盾に社長を脅すなら、杏花様の身の安全を保障しないと社長とは取引出来ないですから」
「………なるほどな」