社長と刺激的な生活
あの設備は最新式で完璧なハズ。
幾ら何でも……。
「分かりませんよ。どんな手でも…」
………そうか。
何処にいても盗聴されてるとしたら、
軽々しく俺には言えないな。
……ん?
だったら、メールや手紙で言ってくれれば…。
「沢田」
「はい」
「盗聴器があったとするなら、カメラもあると思うか?」
「はい……恐らく」
………それなら、納得がいく。
だとすると、杏花は大分前から脅されていた事になるな。
そうか………!!
だから、急に体調も崩したのか。
恐怖のあまり―――――。
ため息を零しながら、机の引き出しを開けると
小さなカフェには不釣り合いのぶ厚い出納帳が。
「沢田、これ……」
俺はその出納帳を取り出した。