社長と刺激的な生活
「少しお待ち下さい!!」
そう言い残して部屋を出て行った。
1分も経たずして戻った沢田の手には
ケーキ用のロウソクとライターが。
「沢田?」
俺は沢田の顔を覗き込む。
「恐らく、杏花様が社長に残した唯一の手がかりでしょう…」
そう、口にした沢田はロウソクに火をつけた。
「社長すみません。このローソクの台ごとお持ち頂けますか?」
「……?……あぁ」
沢田は俺にローソクを手渡し、
俺の手にしている出納帳を手に取った。
そして……。
ローソクの火に1ページずつ丁寧に当て始め
「ッん?!!!!」
「社長、お分かりになられましたか?」
「………あぁ」
「杏花様がこのような手法で……」
沢田は涙ぐみながら、
その後も1ページずつ丁寧にあぶり出した。