社長と刺激的な生活
要は私の身体の状態を考慮して
野菜と果物を中心に食べやすいようにと
ミキサーに掛けたり、裏ごししたり
一口サイズに小さくしたり…。
サラダも生サラダでなく、温野菜。
久しく真面な物を口にしていない私にとって
負担の少ないメニューばかりが並んでいた。
女の私でさえ、手の凝った料理だと思うのに
要はどんな想いで作ったのかしら?
彼の優しさがギュッと詰まった料理を
私は味わうようにゆっくり戴いた。
「ご馳走様でした」
「何か飲むか?」
「ううん……もう少ししてからでいい」
「そうか?」
「ごめんね?……ありがとう」
私は嬉しさのあまり少し涙目で、
「そんなに感動して貰えて光栄だな」
要は席を立った私のもとへ
「俺の方こそありがとう……戻って来てくれて」