社長と刺激的な生活
要がテーブルの上を拭いてくれている。
ダメ……。
クラクラして、視界が歪む。
テーブルを拭き終えた要が
「杏花、帰るぞ」
「………」
何も言えない。
ただ、頷くだけ。
力の入らない身体を要が支え、
私達は店を後にした。
私は要の車に乗り込むと、
要が握りしめる手にもう片方の手を添えた。
要の温もり……心地いい。
私は必死で繋ぎ止めていた意識を
ゆっくり……手放した。
目が覚めると、自宅の寝室のベッドの上。
「杏花様?ご気分は如何ですか?」
「……村岡さん」
「はぁ…」
村岡さんは安堵の表情を浮かべた。