社長と刺激的な生活


カーテンの閉められた寝室に杏花が寝ていた。


俺に気付いた村岡が歩み寄り、


「先程、お休みになられました」


「そうか。で、杏花はどうだった?」


「それが……」


「んッ?!どうした!!何かあったのか?!」


「要様、お声が大きいです」


村岡に連れられ寝室の外へ。


「すまない……で、杏花は?」


「杏花様が人払いを…」


「はっ?じゃあ、村岡は聞いてないのか?」


「はい」


「医師からは?」


「………」


村岡は顔を左右に振った。


「ただ…」


「ん?何だ?!」


「帰りの車内で、お店のスタッフの方へお電話を…」


「電話?杏花は何て?」


「はい、体調不良で治療に専念するから、暫くの間、お仕事をお休みすると…」


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