社長と刺激的な生活
治療に専念……。
昨夜の医師も同じ事を言っていた。
どれ程の病なのか…。
杏花の身体は大丈夫なのだろうか。
不安が過る。
たとえどんなに重い病であっても、
俺が杏花を支えるんだ。
俺はそう、心に誓った。
「村岡、手間を取らせてすまなかったな。今日はゲストルームで休んでくれ。何かあったら呼ぶから」
「はい、承知しました。要様、お食事は?」
「俺はいい。今は杏花の傍についていてやりたい」
「さようでございますね。では、私はあちらにおりますので…」
村岡は会釈をして、リビングの方へ下りて行った。
再び、寝室のドアを開けると
目を擦っている杏花が視界に入った。
さっきの俺の声で起きてしまったか?
俺は静かに杏花のもとへ。
すると―――――、
「…要?」
杏花がか細い声で俺の名を呼んだ。