社長と刺激的な生活


翌朝―――――


結局、張りは治まらず、痛みは増すばかり。


挙句の果てには体温が急激に低下し始めた。


不安が過る……もしかして……。


要に付き添われて早朝に病院へ。


再び、切迫流産の兆候が診られ、


私はそのまま入院となった。


要は優しい表情で『大丈夫だ』と


身体をずっと擦ってくれている。


本当に心から申し訳ない想いが込み上げてくる。


一通りの検査を終え、病室へ。


要は大事な商談がある為、会社へと向かった。


個室の病室の窓から澄んだ青空を見上げて


『健康だけが取り柄だったのに…』


悔しさのあまり、涙が溢れて来た。


すると―――――、


―――――コンコンッ


「……はい」


「具合はどう?」


涙を拭っていると、心配そうな表情で


小夜さんと早苗さんが入って来た。


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