社長と刺激的な生活
「はい、大分落ち着きました。ご心配お掛けしてすみません」
「ううん、私たちの事は気にしなくて良いのよ。それに、あまり無理しないで……ね?」
ベッドサイドで優しく髪を撫でてくれる小夜さん。
「顔色があまり良くないわね。要が来るまで傍にいるから、安心してゆっくり休んで……ね?」
「……はい」
小夜さんは優しく手を握ってくれ、
早苗さんは足が温まるからと
冷えた私の足を優しく擦ってくれた。
人の温もりがこんなにも有難いものだと
私は改めて実感した。
2人の優しさに包まれ
不安で凍えていた心が少しずつ解され
私はいつの間にか、深い眠りについていた。
ふと、目を薄ら開けると…
窓の外はすっかり黄昏時に。
「杏花?」
「……ん?」
ベッドサイドで要が優しく手を握り、
心配そうに見つめていた。