社長と刺激的な生活


ベッドに横になった私を覗き込んで、


「大丈夫か?」


「うん」


「何がそんなに嬉しいんだ?」


「フフッ……何でも無い」


「ん?お腹に変な虫でも湧いたか?」


「ちょっと!!変な事言わないでよ…」


「フフッ、いつもの杏花に戻ったな」


「ッ!!……もう!!」


要は意地悪く微笑みながら、


優しく髪を撫でてくれている。


「要」


「ん?」


「少し早いけど……一緒に寝てくれる?」


「……あぁ、いいよ」


現在の時刻、21時30分。


私は悪阻のせいもあって一日中眠い。


要は毎日、私が寝てから


寝室で仕事をしているみたい。


瞼が重くて起きれないけれど、


カツカツとパソコンを打つ音が良く聴こえる。


多分、私が早くに寝ればその分


要は仕事が出来る時間が増えるハズ。


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