社長と刺激的な生活


「だから、俺だけならまだしも…」


「………」


杏花はゴクリと唾を飲み込んで…


「杏花にも嫌がらせをするに決まってる」


「えっ!?」


「………だから、行きたくないんだ」


「………」


俺が黙ると、杏花は無言でギュッと手を握りしめて来た。


すると―――――、


「杏花様」


「はい!!」


沢田がミラー越しに話し掛け…


「社長がおっしゃられた事は本当です」


「!!」


「どうか、絶対に要様のお手をお離しになりませんように…」


「………はい!!」


杏花は深呼吸している。


緊張して来たのか?


って言っても、俺も何が起きるか分からないし。


俺も相当緊張している。


俺は杏花の肩を抱き寄せた。


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