A quirk of fate
あの日から俺は優香の家で
一人暮らしをしている。
いつか優香が
帰ってくるんじゃないかって
ずっとずっと待ってるんだ・・・。
あの時俺はいろんな人に電話をして
優香の居場所を知らないか聞いた。
でもだれも優香の居場所は知らなかった。
俺と優香の思い出の場所や
町の至る所を探した。
それでも優香はいなかった。
でも一つだけ見つけたんだ。
あの川原に紫のおりがみで
蝶が折られておいてあったんだ。
それは優香が作ったものだ
ってすぐにわかった。
開けてみると
そこに書いてあったのは
『航生・・・。
私を探さないで』
ただそれだけだった。
俺はしばらくそこで泣き続けた。