A quirk of fate




私がいつも泣くときに
行っている場所・・・。







それは大学の屋上。



なにかあって泣きたいとき
私はすぐ屋上に行くの・・・。



航生はそれを知っている。







私が屋上について
10分ぐらいたった時
カンカンカンカンと階段を
駆け上がる音がした・・・。


きっとあの足音は航生。









私は柵から身を乗り出した。


「咲!」


そう言って彼は
息を切らして走ってきた。


「航生・・・。
 なんで?優香さんのとこ
 行くんじゃなかったの?
 早く行ってきて?」


「そんなことしたら・・・
 咲が・・・!」


「私?私なんてほっとけばいいじゃない。
 私は今から飛び降りて・・・
 死ぬんだから・・・」

「やめろよ・・・」

「航生・・・
 いままでありがとね」


< 150 / 187 >

この作品をシェア

pagetop