A quirk of fate
私がいつも泣くときに
行っている場所・・・。
それは大学の屋上。
なにかあって泣きたいとき
私はすぐ屋上に行くの・・・。
航生はそれを知っている。
私が屋上について
10分ぐらいたった時
カンカンカンカンと階段を
駆け上がる音がした・・・。
きっとあの足音は航生。
私は柵から身を乗り出した。
「咲!」
そう言って彼は
息を切らして走ってきた。
「航生・・・。
なんで?優香さんのとこ
行くんじゃなかったの?
早く行ってきて?」
「そんなことしたら・・・
咲が・・・!」
「私?私なんてほっとけばいいじゃない。
私は今から飛び降りて・・・
死ぬんだから・・・」
「やめろよ・・・」
「航生・・・
いままでありがとね」