A quirk of fate




吹き飛ばされた千葉は
ゆっくり立ち上がってこう言った。



「航生くん。君は悪い子だ。
 ついに私を怒らせたね?」


怒りを抑えつけて震えている声で・・・。




「あなたが怒ったところでなにも怖くない。
 俺にとっては優香が涙を流しながら
 あなたに抱かれる姿を見るほうが
 よっぽど怖いんだ。」


そう言って私に服を着せた。





すると千葉が側近の松尾を呼んで
何やら耳元でささやいた・・・。




そして航生にこういった。



「じゃあ航生クンは優香のため
 ならどーなってもいいんだな?」


「はい。
 優香を取り戻せるなら
 俺はどーなっても構わない」


「優香を取り戻すだと?」


そう言った千葉は嘲笑った。


「優香を手に入れられるのは
 お前が死んだからだ・・・。
 
 松尾。やれ・・・・・!」




そう言うと松尾は
航生に襲いかかった。




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