A quirk of fate
「で。
優香の見せたいものと
渡したいものって何?」
俺は彼女に話をもちかけた。
「渡したいものはこれ」
そういって彼女は引き出しの中から
一つのネックレスを取り出した。
「ネックレス?」
「そう。
これは私の母方のおばあちゃんが
唯一私に残してくれたもの。形見かな」
「これを俺に?」
「そう」
「大事なものなんだろ?
そんなのうけとれねぇーよ」
「大事なものだからこそ
航生に渡してるの」
「そんな大事なものをなんで俺に?
なにか意味でもあるのか?」
「聞きたい?」
「あぁ」
「わかった」
そう言うと彼女は話始めた。