A quirk of fate
[航生side]
「そろそろ帰るか」
「うん。かえろ」
そういって俺たちは立ち上がった。
「俺んち行って何する?」
「んー・・・。なんでもいい」
「ほんとになんでもいーのか?」
「・・・あっ!?
なんか変なこと考えてるでしょ?
変態ーーー!」
なんでわかんだよ・・・。
おもしろくねーな。
「いーや。べつに」
「ウソつき!もう知らない!」
そういって優香は
俺に背を向けて走り出した。
「っちょ!待てよー」
久々に全力疾走したし・・・。
俺はすぐに優香を捕まえて
2人で手をつないで家まで帰った。
「はぁーついたー」
「つかれたー」
「優香?お茶いる?」
「優香がやるよ!」
そういって
優香がお茶を入れてくれた。
優香が俺の妻になったら
きっとこんな感じなんだろーな
ってまた考えてしまった・・・。
「はい」
「ありがと」
そうして俺たちは
しばらくまったりと過ごした。
俺はふと気づいたことがあった。
『優香?俺から離れんなよ』
そういったとき彼女はうんと言わなかった。