A quirk of fate
私の家は世間一般から見るとお金持ち。
そして私は『元』社長令嬢。
五教科はもちろん
韓国語、中国語、ロシア語、ドイツ語・・・etc
いっぱいやらされた。
小学生の時にはもう高校の問題も
解けていたぐらいだった。
さっきの問題だって
簡単すぎるくらいだった。
どこが難しいのかわからない。
そうしてチャイムが鳴って授業が終わった。
するとたくさんの女子が
私の周りに群がってきた。
「優香ちゃん、久しぶり!
なんで学校来てなかったの?」
『別にどうだっていいじゃない』
「一人暮らしだからバイトとか忙しくて・・・」
「そっか・・・。
優香ちゃん、大変なんだね」
『別に・・・』
「うん」
「頑張ってね!
私、応援してるから!!」
『余計なお世話だし・・・』
「うん。ありがとね
ちょっとトイレ行ってくる」
そういって
私は輪の中から抜け出して
屋上に行くことにした。
「何が『優香ちゃん久しぶり!』よ。
来ても来なくても私の勝手だし。
ほっといてくれないかな!」
そうつぶやいたとき
いきなり後ろから声がした。
「だよな。
そんなの優香の勝手だし。
他人に口出しされてくねーよな。」
「なんでいんの?」
私は思いっきり嫌そうな顔をして言った。
「俺、いつもここで授業サボってるし」
そんな私の顔におかまいなく彼は答えた。