「そうですか。じゃあ僕はこれ捨ててきますんで」  

上山は左手に持った弁当のプラスチックの容器の入ったビニール袋を私に見せ、席を立ってごみ箱まで歩いていった。  


私はもう気にはしないようにした。

夢にも色々あるさと無理やり自分に言い聞かせて。

 しかしその日の夜、自分を説得できかけていたのにまた私はあの若い男の夢を見ることになってしまった。  
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