「あ!!あのう。すみません。ここの横山さん、どうしましたか?」
 
動揺し、正気ではなかった私は宮本に駆け寄り、胸ぐらを掴む。

「いい、ええ?ああ、どうしたかって?どうしたかって、横山さんは一昨日交通事故にあって・・・・・・亡くなりましたよ」

 私は愕然とした。自分が死んだ・・・・・・。

「じゃあ、じゃあ今いるこの男の中にいる俺は、どうなるんですか!夢から覚めたら死んでいるんですか?」

 私は宮本の身体をこれでもかと揺する。

「え?な、なんのことだかさっぱりわからないんだけれど」

私は急に身体の力が抜けた。そして手を離し、その場に崩れるように跪いて動けなくなった。
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