目を覚ました。光景は変わらなかった。俺は相変わらず包帯を身体中に履かれながら地べたに仰向けで寝ている。
 
どうしてだよ?と最初のうちは受け入れなれなかったが、徐々に記憶を取り戻して行くうちに現実を受止めるようになっていた。
 
俺は横山誠でも小林正也でもない。俺はリーだ。生まれてこの方ここを名の知らぬ敵から守ってきた。そして、俺は敵軍との戦闘の際に爆撃にあったのだ。

 数日後、傷もまだ癒えなかったが俺は銃を持ち、戦闘部隊にまた合流して戦地に向かった。今日、明日、隣の誰かがもしくは自分が死ぬかもしれない、あの血で塗れた戦地へ。
 
しかし、俺は未だにわかからない。これが本当の現実なのか。もしかすると、
あの夢で見たあの横山誠や小林正也のようにこれも、ある人物が見ている長い長い夢の中なのかもしれない。
 
俺は夢と現実は判別することはできないと悟った。
 



ただ俺は夢か現実かわからない、この目に映るこの世界を懸命に生きることしかできない。
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