君に贈る恋のうた。
そんなに重要なスケジュールではなかった、ハズ。
生放送はまだ先だし、新曲のレコーディングもPV撮影も順調。
そうと決まれば早速加賀っちに電話だ。
プルル…プルル…
数回のコール音のあとに、普段と全く変わらない声が響く。
¨どうした唯月?¨
早朝からちゃんとしている加賀っちはマネージャーの鏡だと思う。
寝起き最悪、低血圧MAXの俺とは大違いだ。
『あ…もしもし』
¨今日はやけに早いな¨
『俺、今日は仕事休むわ』
¨あぁ?¨
『杏璃が心配だし、寝てねぇし、』
¨お前な……っ¨
『え…今日大事な仕事あったっけ?』
¨…………特には、ない¨
『だろ?』