君に贈る恋のうた。
『何か食べる?』
「…いや…いい…」
のそのそとベッドから出てそのまま洗面所へ行ってしまった。
キッチンでコーヒーを淹れるためお湯を沸かしていると完璧に起きたゆづが戻ってきた。
『コーヒー飲む?』
「…うん」
まだ眠そうなのは気のせいではないだろう。
コーヒーの入った薄い青のマグカップをゆづの前に置く。
少し飲んだ後、考えるような素振りを見せすぐに機嫌の良さそうな笑顔に変わる。