君に贈る恋のうた。





ふとゆづを見ると、笑ってて。


笑いながら、隣に立ちっぱなしだったスタッフさんに声をかける。




「お決まりですか?」




「ははっ、えっと…このコース2つ。メインはこれとこれで。デザートは最後で、ワインは…君に任せるからオススメを頂戴。」



「畏まりました。」



またも優雅に一礼し、早々に部屋をあとにした。




『ゆづ…』



「勝手に決めちゃ、ダメだった?」




ぶんぶんと首を横に降る。
きっと、あたしに気を使ってくれたんだろう。
何を頼んだのかは少し気になるけど、「お楽しみ」と妖艶に笑うゆづにクラッときた。


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