君に贈る恋のうた。




人気のない道を進み、壁にもたれ掛かりもう一度溜め息をついてから電話に出た。




『…もしも』



¨杏璃ちゃんっ!!¨



こっちがもしもしを言い終わる前に切羽詰まった男の声が響く。



『なんですか、加賀さん』


冷静ぶって聞いてみたけど用件なんて一つしかない。


¨理由は後で説明するからっ!とにかく門のところにいて!後5分でつくから!¨



言い終わると同時に切れた電話。



案の定、またか…と呟きながら門の前へと移動する。
< 3 / 137 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop