君に贈る恋のうた。
おー。
言いたいこと全部言ってくれちゃって。
さすがと言うかなんというか…
俺の描く歌詞は¨一人¨だけのもん…ね。
まぁそうなんだけどさ。
なんだかんだ加賀っちも杏璃のこと気に入ってくれてる。
『そう言うわけだから。早く消えて。
アンタのことなんて知らないし、アンタのために歌った曲なんて一曲もないから。』
それだけ言うと顔も見ずに車に乗り込んだ。
加賀っちがすぐに後を追って運転席に座ったのと同時に「ユツキぃ!」とすがるような聞こえた。
ユツキと呼ぶ時点で俺の関心から外れるよ。
俺はユツキであって、ユツキじゃない。
唯月だから。
不機嫌な二人を乗せて
静かに車が発車した、