君に贈る恋のうた。

きっちり5分。
普通の大学には似つかわしくない黒塗りのいかつい車が停止した。



「杏璃ちゃん!早く乗って!」



フルスピードで車から飛び出した加賀さんに引っ張られて簡単に拉致された。





『あたしまだ授業残ってるんですが、』



「うん。ごめんね?もう俺じゃ手に終えない。」



『はぁ…なんでですか?』



「持ち前のマイペース発揮。今日中に新曲のPV撮んなきゃいけないのに。」



『うわぁ…』



すっごい想像つく。



「と言うわけでもう杏璃ちゃんしか唯月の暴走を止められません、」
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