君に贈る恋のうた。
などと思っていたら、ターゲットが変更され今度は俺が狙われた。
「ユツキくん!!」
『…はい、』
いきなり葉鳥とか言う一番上のおっさんが、隣にどたどたとやって来て、肩を組まれた。
酒臭いからあんまり近付かないで下さい。なんて言えるわけもなく、やんわりと肩を外し距離を取ろうとする俺。
そんな俺をお構い無しに上機嫌な葉鳥のおっさんはガハハっと下品に笑う。
「そうだ、加賀さん!例の話はユツキくんに通してくれたかね!?」
「え、それは…っ」
『……例の話?』
とんでもない内容な気がする。
ああ。また嫌な予感が当たるのか。