君に贈る恋のうた。
¨…もしもぉし~¨
『誰』
¨杏璃ちゃんの彼氏さんですかぁ? あのぉ、杏璃ちゃん泥酔しちゃったんで迎えに来てくださぁい!¨
『…………』
¨今日合コンだったんですけどぉ、なんか飲み過ぎちゃったみたいでぇ起きないんですぅ~¨
聞いてもないのにペラペラと喋る女。気持ち悪い喋り方に本気で吐き気を覚えたがぐっとこらえた。
『……わかった。 場所は?』
¨シェヴリルってお店ですぅ~¨
まだ喋り続ける女を適当に流して、電話を切った。
上着と携帯、車の鍵と財布を持ってそのまま家を出た。もちろん帽子とメガネも忘れてない。
携帯でシェヴリルって店の住所を調べてカーナビに入れると、すぐに車を出した。