クッキーと花びら【短編】
*バレンタインデー
「あっ! 雪だ…」




騒がしいオフィスの中、窓の側から聞こえる声に吸い寄せられるように、外をみた。




小さな粉雪が、風に吹かれて踊るように舞っている。


どうりで今朝寒かったはずだ…






「木村くん、木村美緒くん、居る?」



「あっ… はい!」




ボーッと雪を眺めてた私は、フルネームで呼ばれているのに気づき、立ち上がった。





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