クッキーと花びら【短編】
「食べないんですか?」



「うぉっ!」



いきなり後ろから声をかけられ、思わず叫ぶ。




そばに立つのは、天野くんだった。




「も、もらって帰ろうかな…」



彼の前で食べるのが、何故か恥ずかしくなった。




「いっぱい食べて下さいよー。せっかく美緒さんの好きなココナツ味、探したんですから。」



そう言って、天野くんはニッコリ笑う。





私の好きな味?



タ、タダの気配りよね…




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