クッキーと花びら【短編】
夕方、退社時間を過ぎて、社員も少なくなってきた。


やっと提出する書類が形になってきて、少し肩の力が抜ける。


すると、昼間の天野くんとのやり取りが、気になってきた。



やっぱり私の言い方、キツかったよね…
雰囲気も悪くなったし。

カーッとするくせに、気にしいなんだよねー…私。

どうしよう。謝ろうかな…




「木村さん。」



顔を上げると、目の前に天野くん。



「データ、出来ました。」


怒った顔じゃない。ちょっとホッとした。




「ありがとう。お疲れさま。」



私は笑顔で、書類を受け取った。



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