雨あがりの空に
裕也へ

この手紙を読んでるってことは、私は…もう裕也の隣には居ないってことだよね?
もう私は、死んじゃったんだね。
今まで、裕也には…たくさん迷惑や心配をかけたね。
本当にごめんね?…病気になったりなんかして…。
もし、病気なんかになってなければ…今、幸せな人生を送っていたかもしれないね。
…本当はね、もっと生きていたかったよ。もっともっと生きて…裕也と拓海と、たくさん笑っていたかったんだ。そんなことが、今では…もう夢になっています。
でも…その夢も叶うことはなかった。

死ぬのは、怖い。言葉では表せきれない程に、怖いの。
死にたくない。やりたいことが、いっぱいあるのに…。
こんなときに、死んだりなんかしたくない。
入院してるとき、何度もそんなことを思ったよ。
でも…これが…私の運命なんだとしたら、私は素直に受け止めます。
天国に逝っても…私は、裕也と拓海のことを見守っているよ。ずっーとね!

だから、泣かないでね…?
ずっと笑っていてよ?
私は、裕也と拓海の笑顔が…凄く大好きだよっ!


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