雨あがりの空に
拓海の手をしっかり握って…ゆっくりと歩き出した。


翠の居る病院へ…。


これから先、俺と拓海は…何かを決心しなければいけない。

俺は、思った。



病院の前で俺は、足を止めた。


「…ママ、ここに居るの?」

「…うん」


病院の中に入ると、七恵さんに会った。翠のお見舞いだ。


「あっ!おばあちゃん!」

拓海が七恵さんのところに駆け寄った。


「…拓ちゃん?…裕也くん?…どうしてここに居るの?幼稚園は?」

「…すみません、七恵さん。…色々あって…」

「僕とパパね、ママに会いに来たの!」


「…そう。…裕也くん」

「…はい」

「…翠の病室は移動したから。二階の102号室よ」

「…え?どうして?」

「…ここ最近で、体調が良くないの…だから個人室に移動したわ」

「……わ、分かりました…拓海、行くぞ?」

「うん!」



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