雨あがりの空に
「じゃあ…いただきまーす!」

パクッと翠は、コロッケを頬張った。


「ん~!!美味しい!」

「エヘヘッ!良かったね、パパ!美味しいだって!」

拓海は笑顔で言った。


「そりゃ良かった!」

俺も笑顔で言った。

「パパのコロッケね、僕大好きだよっ!ママが病院にお泊りした日にね、パパがコロッケを作ってくれて…ママに食べさせたいねって話してたんだ!でも…こうしてママとパパと一緒にコロッケ食べられて嬉しいっ!」


拓海の瞳に…嘘はない。


いつも純粋で、心が綺麗だ。素直にこういうことを思ってくれている。


「拓海!ママも嬉しいよっ?パパと拓海と一緒にコロッケ食べられて、一緒に笑っていられて…ママね、凄く幸せっ!」





翠は、優しく微笑んだ。
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