雨あがりの空に

残された時間

一日は、あっという間だ。

すぐに終わってしまう。


翠の外泊は、すぐに終わり…今は、また病院での闘病生活が始まった。


俺は、毎日…翠の見舞いに行っていた。


「…裕也、明日って何日だっけ?」

「…ん?明日?…明日は、22日だよ」

「…22日かぁ……本当だったら、私の余命は今日だよ。でも私すごい!ちゃんと生きてる!」

翠は言った。


そう。今日で、ちょうど三週間で、翠に宣告されていた余命。

だけど、翠は生きてる。ちゃんと生きてる。


翠は強いから死んだりなんかしない。俺は信じてる。


「バーカ。お前は死んだりなんかしねぇよっ!」

「…ふふっ。裕也は何も変わってないねっ!」

「…?…何が?」

「…中学の頃のこと覚えてる?私たちの出逢い」

「覚えてる。忘れたりなんかしないよ」

「良かった…覚えててくれてたんだね。……私ね、最初…裕也は怖そうな人だなぁって思ってた…」

「そうか?」
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