雨あがりの空に
時刻は、6時。


昨日の夜は、あんなにも綺麗な星が輝いていたのに…天気は雨。


雨なんて久しぶりだ。


PRRRRRR


静かな部屋に、鳴り響く電話の音。


こんな朝早くに誰だよ。


そんなことを思いながら、俺は受話器を取った。




「…もしもし?」


『裕也くん!?お願い!!早く来て!翠が!』


「…え、七恵さん!?翠が、どうしたんですか!?」


プツ…ツーツーツーツー


電話は、途中で切れた。



俺に余裕なんてなかった。


俺の慌てた声に、拓海が起きてきた。

「パパ?どうしたの?」

「拓海…病院に行くぞ!」


俺は、拓海を抱きかかえると車に乗せて、エンジンをかけた。
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