雨あがりの空に
けれど、ママの病気は…悪化する一方でした。

どんな薬を飲んでも治ることはありませんでした。




ママは、もうすぐで…天国に逝ってしまうのです。




それは、誰にも止めることができません。



ママは夢の中で、男の子に会いに行きました。



夢の中で、ママは言います。



“坊や、ママの分まで…たくさん生きてね。もうすぐでママは死んでしまいます。”

“そしたら、あなたに会うことはできなくなってしまいます”

“でもね?坊や、ママの命は…白い森にあります”

“けれど、そこには…行けません。白い森に行けるのは…パパでもない、あなたでもない。そこに行けるのは、ママだけなんです。…だから、坊や。あなたは生きるのよ。ママの分まで…たくさんね。”


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