にばんめ
まただ
うぅ、また微妙な感覚。そうそう、この感じ。いつになっても慣れることはないな。

聡は今年のバレンタインにグッチのキーリングをもらった。「お?今年こそ本命か!?」などと想いつつ、真奈美の言ってた言葉を脳内にずっとリフレインさせていた。キーリングを貰ったとき凄くドキドキした。だって真奈美のことがずっと好きだったから…。

「聡のこと、ずっと気になってたの…」

なーんて、言われたらどう考えても「オレ、本命!?」モードに入るでしょ。聡はこの真奈美の言葉を思い出すたびにドキドキした。「オレも!」なんて即答しかかったが、ちょっとカッコつけすぎたかな。「ありがとう」の一言でさらっとかわしてしまった。

あー、もう来ちゃったよ、ホワイト・デイ。「どうしよ、想い伝えるには今日しかない!」

どうしよ、どうしよ!

頭の中で色々とシュミレーションしてみた。結果、頭の中では、どれも成功!。とりあえずグッチもらったから、それ相当のものとオレの心をプレゼントしなきゃ。ってことで、何を渡したらいいか皆目見当もつかず、とりあえずmiu miuの財布を買った。大散財だ。うん、本気モードですからっ!

学校について、上履きに履き替えているときに、後ろをココナッツみたいなふんわりやさしい香りが過ぎ去っていった。その香りには覚えがある、真奈美だ!

でも、悲しいかな、振り返ったときには、真奈美の姿は見えなくなっていた。

聡の脳内プラン、その1〜校門にて、が崩壊。で、プランその2に移行することにした。プランその2は2限目と3限目の間の15分休憩時。
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