Love Flower 〜いつのまにか〜

























・・・・・・・・・・・・・え?






あ、そっか。


中野、気を紛らせてくれてるのか。



そしてまた、あのいたずらっ子な笑顔に戻るのか。









「どーも、
ありがとー。」

あのね、
励ましの言葉だな、なんて。


すぐに見当ついちゃうよ?







「冗談で言ってないから。」





おどけて笑ってた私は、
ピタッと止まる。





「こんなときにずるいってわかってる。

だけどっ、

・・・・・・俺だったら泣かせたりしない。







ずっと・・・好きだった。」





冗談じゃなかった。


私の気を紛らすためじゃなかった。









告白されるなんて初めてで。
なんて伝えたらいいのかわからない。



だけど。

答えは1つしかなかった。







「・・・・・・・・ごめん。」





振られても、
やっぱり広が好きなんだよ。




「・・・はは!
そりゃそーだよなっ。」






大きい声に少し驚いた。







中野。


無理に笑わせちゃって、ごめんね。








「わりーわりー。

今の忘れて、いつもどおり接して?」






そう言って、
中野は少し悲しそうな笑顔を見せる。







「・・・うん。」








ただこれだけしか言えない。


ごめんね、中野。







「じゃ!」



中野が走り出そうとしたときだった。





「・・・佐々木!」





















今日聞くのは、二回目。





だけど。



声だけで、こんなにもわかるもんなんだね。









「広?」



遠くからでもわかる私の大好きな人。



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