変わった二人の変わった戦い【短編】


初めてちゃうかってくらい
大声を出した



騒がしい教室がうちの声で

シンー…


と静まる


『…なんでそない男嫌いか知らんけどな、恋する奴らも嫌いなんか』


坂上がそう聞いてくるから


『男に恋したことない、うちからしたらありえん』


そう返したった
別にバカにしてるつもりやない…

やけどうちからしたら
ありえん事やねん



『わかった、美月よう聞け』



座ってた坂上は立ち上がって
うちを見る

周りはそんな坂上を見上げてる



『お前を絶対俺に惚れさせたるわ』







は…??
こいつ何言うてんの?

言うた張本人は自信があるんか
ニヤって笑ってうちを見てる


うちがこいつを好きなる?


惚れるって?


やっぱアホなんやな…

さすがに不敏になってくるで



『誰があんたなんかに堕ちるか』


自信ありげに笑ってる坂上に
うちはそう言うたった


『宣戦布告やな美月』



『のぞむとこや』





…end…
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