変わった二人の変わった戦い【短編】
まずいって…
そんな作ってくれてんのに失礼な…
まぁ…誉められるんゎ
別に悪い気しやんけどな?
『そんな美味いなら…ついでやし…ええけど』
『ほんまか!?俺玉子焼き好きやから嬉しいわ』
なんて
ほんまに嬉しそうに笑う
そない好きなんか玉子焼き
そういえば雫も晃も
玉子焼きが一番好きやったなぁ
なんか子供みたいやな
チャイムが鳴って教室に戻る時も
“玉子焼きのな?フワフワがないねんうちのオカンゎ”
なんて言いながら歩く坂上
『明日作ってきてやホンマに』
『わかってるてうっさいな』
そう言って席に座るうちの後ろから
『美月仲良くなってるやん』
と亜矢の一言
…………。
『うわ!うちあいつに玉子焼き作るて言うてもた…うちなにしてんやろ男なんかに…』
思い出した
うちゎあいつに諦めてもらう
はずやったのに
逆になんで繋がり作ってんの
うち…アホや
男なんかと約束して
上手く口車に
乗せられてるやんか自分…
『あいつやっぱりおもろい奴やね』
亜矢はそう笑いながらって
いうか面白がって言う